承元寺わが嵐が丘


わが庭の一角を占めるヒースの灌木。
イギリス・ハワース村の「嵐が丘」から
はるばるわが庭へやって来た
挿し芽が育ってもう十数年たつ。
すぐに日本の気候にもなれて
毎年、夏になると
ピンク色の小さな花が私の目を楽しませ
私の心をふっくらと膨らませてくれる。

風が吹くたびに、ヒースがかすかに揺れる。
その風に乗ってキャサリンの声が聞こえる。
「あのおかのヒースのなかへ飛びこみさえしたら
きっと元の私に戻れるわ!」 *
ヒースクリッフの声がその後に続く。

わが小さな「嵐が丘」に展開する
耳に聞こえず
目に見えぬ
ドラマに一人で
観入り
聞き入る
何んともぜいたくなひととき。
      
                       *I'm sure I shold be myself were I once
                        among the heather on those hills.

                               承元寺住職 重松宗育著
                               愚中庵詩集④「千の風になる前に」 より









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