ヘミングウェイ




「あの子がいてくれたらなあ」
サンチャゴがなぜ何度も口にするのか。
その心持が自然に受け入れられるようになった。
なぜライオンの夢を見るのかも、今は分かる。

「あの子がいてくれたらなあ」
マノリーン少年を想うサンチャゴの生命の声だ。
「ぼく、お爺さんからいろんなこと教わりたいんだ。」

若き日からずっと気にかかっていた
『老人と海』のサンチャゴ老人に追いついた。
この言葉には何かあると思いながら
四十数年を経て私も老人になったらしい。




                               承元寺住職 重松宗育著
                               愚中庵詩集②「いのちのいろは」 より









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